2021.06.25

異才とともに、ものづくりできる喜び

栗田昌平
テクニカルディレクター
博報堂 生活者エクスペリエンスクリエイティブ局


博報堂では、さまざまな業種からキャリア採用された人材が多数活躍しています。2014年にメーカーから博報堂に転職し、現在は「テクニカルディレクター」という新しいポジションで活躍している栗田昌平に話を聞きました。

 

■なぜメーカーから博報堂に転職したのか

─博報堂に入社する前の仕事と、転職の理由をお聞かせください。

高校生の頃からコンピューターが好きで、大学でも情報工学を専攻しました。新卒で入社したのは大手メーカーで、エンジニアとしてビッグデータを扱う仕事をしており、とくに不満もなく4年ほど真面目に働いていました。転職したいと考えるようになったのは、服装や髪型のルールに縛られない環境で仕事がしたかったこと。それが理由です。「冗談でしょ」とよく言われるのですが、僕はいたって真剣でした。当時、たまたまそのメーカーと博報堂が業務提携をしていたことがきっかけで興味を持ち、「広告会社なら髪型も服装も自由だろう」と考えて、博報堂のキャリア採用に応募しました。

─髪型と服装が理由で博報堂を選んだわけですね(笑)。

 いやいや(笑)。もちろん、ほかにも理由はあります。博報堂に入ると幅広い業界と仕事が出来ると思っていたので自分のエンジニアリングのスキルを活かせるのではないかと考えていました。

それから、クリエイターへの憧れもあって、博報堂なら生活者との接点のデザインなどにも携われると思いました。前職での仕事は、小売業のデータ分析ツールづくりなどでした。やりがいのある仕事ではあったのですが、もっとフロントに出る仕事がしたいと思っていました。博報堂ならクライアントや生活者に近いところで仕事ができる。そう考えたのも博報堂を選んだ理由の一つです。

─もし今転職活動をしたとしても博報堂を選びますか。

間違いなく選ぶと思います。とにかく、関われる仕事が多岐にわたるし、いろいろな案件でプロの技を発揮することができます。ここまで幅広い案件に関われる会社は、あまりないのではないでしょうか。いろいろな経験をして自分の力を磨くことができるという点でも、理想の会社だと思っています。

 

■尊敬できる人がすぐ近くにいる喜び

─入社して最初の仕事は何でしたか。

研究開発の部門に配属になって、そこで3年くらい働きました。先ほども言ったように、クライアントや生活者に寄り添う仕事がしたいと考えて入った会社だったので、社内の職種転換試験を受けて、マーケティングやクリエイティブを担当する部署に移りました。そこでサービス開発やUI/UX開発などを担当しながら、インスタレーションやライブの演出などもやらせてもらいました。

─入社してからギャップを感じましたか。

とくにギャップはありませんでしたね。面白くて一芸に秀でた人たちが集まっていて、入社前にイメージしていたとおりでした。総じて言えばみんなコミュニケーションのプロフェッショナルなわけですが、人を喜ばせる芸、笑わせる芸、幸せにする芸など、それぞれが得意な芸をもっているという感じです。スター性、カリスマ性のある人も多いですよね。誰でも、社内に憧れの先輩が一人はいるのではないでしょうか。「粒ぞろいより、粒ちがい」な個性を持った人がたくさんいて、その点は入社前のイメージ以上でした。

─あらためて、転職してよかった点をお聞かせください。

尊敬できる人がすぐ近くにいるということが大きいですね。エンジニアは、リスペクトできる人のもとで働くことに大きな喜びを感じるものです。僕にもそのマインドがあるので、近くにリスペクトできる素晴らしい人がいると、毎日の仕事がすごく楽しくなります。特に、コピーライターやCMプラナー、アートディレクターなど、自分の得意な分野とは異なる分野で活躍している方々から日々刺激を得て、学ばせてもらっています。博報堂の魅力は、生粋のクリエイティブ職の方々が身近にいて、そういった方々から独創的な視点をもらって、一緒にものづくりができることだと思っています。

─逆に、現在の不満は何でしょうか。

ちょっと時間にルーズな人が多いかな(笑)。そのくらいですね。

─キャリア入社者という立場の難しさを感じることはありますか。

一つあるとすれば、同期の営業職がいないことですね。僕らのような立場は、営業に声をかけてもらうことで案件に関われるようになることが多いので、声をかけてもらえないと、なかなか仕事ができないわけです。最初から仲のいい営業がいるわけではないので、自分から名前と顔を売っていかなければなりません。その点では、タレントのようなものだと感じています。

職種転換してからは、いろいろな社内の人と食事に行くなどして、「技術に詳しい人」という印象をもってもらうことで、ネットワークを広げることができました。そうして、徐々に声をかけてもらえるようになりましたね。中には難しい仕事もありましたが、声をかけていただいた以上はやり切るしかありません。どうにかこうにか仕事をやり遂げることで、自分のスキルが磨かれていく。そんなことをずっと繰り返してきました。

 

■エンジニアが活躍できる領域は今後さらに広がっていく

─最近、新しい職種であるテクニカルディレクターのポジションに就かれました。現在の仕事の状況をお聞かせください。

テクニカルディレクターに任命されて、これまで以上にやりたい仕事ができるようになったと感じています。DXによって世の中やビジネスが大きく動いていることもあって、入社した頃には想像もしなかったようなことができるようになっていますね。

テクニカルディレクターは、ものすごく大きな案件に関われる一方で、例えば、ウェブの入力フォームの但し書きをどうするかといったものすごく細かなことを考えたりもします。世の中を動かすこともできるし、生活者との接点の肌触りのようなものを緻密につくることもできる。そんな面白さがある職種です。

広告会社のクリエイティブディレクターには、昔からスタープレーヤー、カリスマプレーヤーがたくさんいますよね。今後は、テクニカルディレクターの中からそんな人材が出てくればいいと思っています。

 

─最後に、キャリア採用を目指す求職者の皆さんへのメッセージをいただけますか。

博報堂は広告だけをつくっている会社ではないことを知っていただきたいですね。博報堂にはエンジニアが活躍できる領域がたくさんあるし、その領域は今後ますます広がっていくはずです。ぜひ、エンジニアリングのスキルがあって、かつクリエイティブやコミュニケーションに興味のある人たちに博報堂に入ってほしいと思います。

それから、テクニカルディレクターを目指す人たちが増えていくことにも期待しています。テクニカルディレクターはまだできたばかりの職種なので、今テクニカルディレクターになるということは、言ってみれば、店舗のオープニングスタッフになるようなものです。その特権をぜひ享受してほしい。そんなふうに思います。


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