2022.08.31

なぜストラテジックプラナーは、
中心的価値を発揮する存在になりえるのか

土屋 亮(※写真左) 帆刈 吾郎(※写真中央) 内山 竜二(※写真右)

ストラテジックプラナー
ブランドトランスフォーメーションマーケティング局


クライアントに合わせて、課題発見・課題創出から全体統括までを担うのがストラテジックプラナーの仕事です。そのようなストラテジックプラナーとして、博報堂で働くことのおもしろさについて、ブランドトランスフォーメーションマーケティング局(以下、BXマーケティング局)の局長に語ってもらいました。 
 

BXマーケティング局を牽引する3人

これまでの仕事の歩みをお聞かせください。 

土屋 私は、営業局や経営企画局を経て、今の仕事をするようになりました。キャリアの中では、ファーストフードを担当した経験が印象に残っています。店舗や商品を作ったり、従業員教育を考えたり。広告を超えてプラニングに取り組むことで、大きな成果が出ることを実感できました。

大学時代に不況の研究をしていたので、日本企業を強くする仕事がしたいとの思いが博報堂に入社した動機です。自由なカルチャーに魅力を感じたのが決め手になりました。


帆刈 私は入社以来ずっとマーケティング職です。学生時代に大手トイレタリーメーカーのインターンに参加して、学問領域として発展の余地があるマーケティングにロマンを感じたのが博報堂の入社につながっています。いろいろなクライアントや業種に関われる面や、“生活者に対して価値をつくっていく”、“社会を良くしていく”社風を感じて博報堂に惹かれました。
 
内山 90年入社の僕は、ふたりより少し世代が上です。バブルの余韻でまだ社会が浮かれていました。僕は単純に広告が好きで博報堂に入りました。広告が世の中を動かす感じがあり、世の中への向き合い方や市場に対する提案性など、企業の姿勢が広告の中に凝縮されているのがおもしろかったんです。

転機となったのは、ある得意先の業務で海外の広告会社と合弁会社を作った仕事です。フロントラインにいて、難しい業務でしたが、刺激があり学びになりました。異なる企業カルチャーのぶつかり合いにもまれて基礎体力が培われたと思っています。

 

課題の発見や創出からがBXマーケティング局の仕事

─BXマーケティングの仕事内容を具体的にお聞かせください。

内山 博報堂はクライアントのマーケティング全体をサポートするスタンスを以前から表明しています。最近はマーケティングコミュニケーションだけでなく、組織・人材・事業などさまざまな開発業務にも携わるようにもなりました。上流のミッション・ビジョン・バリュー・パーパスの策定を行う場合もあります。製造業からサービス業、スタートアップ企業から老舗企業とクライアントも多種多様で、さまざまな課題に向き合って、得意先の成長を支援するのがBXマーケティングの仕事です。


帆刈 マーケティングコミュニケーションや戦略をプラニングする仕事で、プラニングが企画実現の基点です。しかし“企んで終わり”ではなく、構想を実装まで着地させ、さらにはうまく回していくところまで見ていきます。“構想から実装”というとおり、企業の事業成長につながる活動を幅広くすべて見ていくのが仕事です。


土屋 クライアントからオリエンを受けて、それに対する広告の方向性を考え、提案するのがプラナーの仕事と思われているかもしれません。しかし、実際は得意先も悩んでいて、明確にオリエンができないケースが増えています。ビジネスプロデュース職と一緒にクライアントと話しながら、課題創出や課題発見を行う機会が増えている状況です。会社の中で考えるだけという仕事ではなくなっています。
 

博報堂全体やBXマーケティング局のカルチャー

博報堂全体もしくはBXマーケティング局にどのようなカルチャーがあると感じていますか。 

内山 “生活者発想”は博報堂全体のカルチャーですが、ストラテジックプラナーにとってもとても大事にしている発想の背骨です。自分が“第一生活者”ですから、定性・定量のデータだけでなく、主観も大事にします。商品やサービスが使われている現場に足を運んで主観と客観、左脳と右脳の両翼を使って課題と向き合う姿勢が、大きなカルチャーのひとつかなと思います。
 

帆刈 入社する前は、遊び上手な人やクリエイティブな人でないと、広告会社は向いていないのではないかと思っていました。ただいざ入ってみると、実際は真面目で、得意先の課題に真摯に向き合っている人が大半で、なおかつフレンドリーな人が多く安心したことを覚えています。チームで協調しながら仕事を前に進めていく雰囲気があると思います。  

 

─ひとりよりは、チームで仕事をする機会の方が多いですか。

帆刈 チームでやることばかりですね。仕事の幅が広く、専門的な領域は深いので。コアとなるスタッフが緊密に連携できるチームが作れると仕事も回ります。


土屋 感覚的ではありますが、カタカナの“クリエイティビティ”より、日本語の“創造性”があてはまる会社だと思っています。博報堂もしくはマーケティングチームのいいところは、いい意見が採用されるところ。誰のものかは関係なく、一番いいアイデアが自然と採用されていく。そのフラットさが博報堂らしさというか、仕事をしていて、おもしろいところ。だから、チームワークが機能するんだと思います。「多様な人の意見や考え方に触れたい」がチームの原動力。そこが博報堂らしさなんじゃないでしょうか。
 

内山 “アイデアのもとではみんな平等”という考え方が浸透しています。チームワークを支えているのは個々の努力です。一人ひとりが考え抜いたものを持ち寄ったとき、1+1=3になったり、アイデアとアイデアがぶつかりあったり、融合したりして大きな戦略になったり、戦略が磨かれて更に大きな構想になったり。そのようなダイナミックなプロセスが博報堂のチームワークのよいところだと思います。

 

 

キャリア入社だからこその知見を求めている

─キャリア入社者は増えているんでしょうか。

内山 増えていますよ。4分の1から3分の1ぐらい。中核であるディレクター層は、もう4分の3程度がキャリア入社者です。


土屋 コンサルティング会社・調査会社・メーカーなど多くの業界から、入ってもらっています。もちろん、ほかの広告会社からの転職も多いです。


帆刈 むしろ社外の知見に期待している面がありますよね。創造性は天から降ってくるわけではありません。異業種で働いてきた経験が、当事者が持ちにくい新しい気づきにつながる。他業界・他社・他業種での経験がキャリア入社者の強みであり、博報堂のプラスにもなるため博報堂全体としても社外からの知見を大事にしていると感じます。


土屋 社内でも、ビジネスプロデュース職や博報堂DYメディアパートナーズから異動してくる人も多いです。博報堂では、いろいろな職種や経験がスキルアップにつながると考えられているんだと思います。


内山 違う業界や業種から来た方は今後は貴重ですね。博報堂全体で仕事の領域が変わりつつあるので、博報堂にない視点や経験を持っている方は今後非常に大きな戦力です。
 

仕組みだけでなく、おせっかい文化で人を育む 

社員の育成面ではどのような工夫をしていますか。 
 

帆刈 育成やオンボーディングを二重〜三重で支援する仕組みがあります。トレーナーがつくだけでなく、私や育成担当の局長代理も新しい環境で困ったことはないか、楽しく働けているかといったことを見ていきます。また社内のネットワークからアクセスできるナレッジアーカイブや社内セミナーが豊富で、「それを期待して入ったら、まさにその通りだった」と言っていたキャリア入社者もいるぐらいです。

 


内山 みんな教えるのが大好きですよね。現場で勉強会を開いて教え合ったりしています。だからキャリア入社の方が入ってきて放置される心配はないはずです。おせっかいなぐらい教えるのが好きなカルチャーだと思います。


土屋 “おせっかい文化”が博報堂らしさのキーワードかもしれませんね、教えたがりが多いから。ほかにも、その人が何をしたがっているか、どのような仕事にフィットしそうかなど、当人の個性に合わせて所属部署を考え、部署長と面談をしつつ、進捗を確認しています。
 

求めるのは、行動できる人、失敗しても前向きな人

─どのような人に入社してほしいと思いますか。

土屋 考えることが好きな人がいいですね。そして、能動的に人に働きかけたり、行動したりできる人が向いています。自分が行動すれば、周りが返してくれる会社なので、人 が好きな人、人が集まるところに行ける人、自分の意見をきちんと言える人。そのような人が向いているんじゃないでしょうか。

 


 

帆刈 働きかけの裏側には「このようなことがやりたい」という企みがあるといいですね。企みを持ってセルフスタートができる。仕事はやっていくうちに問題がどんどん出てきますから、未知の問題を楽しめて、「何とかなる!」という気持ちが持てるのは重要かなと思います。


内山 楽観的な人、挑戦することを楽しめる人がいいと僕も思います。企画の仕事には楽しいことが楽しいことを増幅させるような作用がありますから。楽天的で、たとえ失敗しても「ここが良かったね」「次はもっとこうしよう」と、いい面で捉えられる人。心の健全さやタフさがある人がいいなと思います。 
 

キャリア入社を考えている人へのメッセージ 

内山 向き合うクライアントの業種の幅や、課題の多様さは博報堂のプラナーならではだと思います。ひとりで複数の業種の得意先の仕事を常に抱え、課題も上流のものから下流のものまであるため、経験が広がり、多様な成果が作れます。凝縮したマーケター生活を送れるのは博報堂ならでは。そういう環境を望む人はぜひ博報堂にいらしてください。


帆刈 ストラテジックプラナーは、全領域で統合的にマーケティングプランや戦略を進めるフロントスタッフです。博報堂がクライアントと共にやっていくときの中心的価値を発揮する存在だと思っています。大きな枠で働きたい人には一番いい職種じゃないでしょうか。迷ったらストラテジックプラナーを目指すといいと私は思っているぐらいおもしろい仕事です。


土屋 ストラテジックプラナーは自由度が高く、クライアントの近くで、何でもできるポジションです。マーケティングでは、二度と同じ課題はなく、毎回、固有解を作っていくため、知的な刺激が多い。だから、みんな若々しく、「博報堂の人は若い」と言われるのだと思います。ぜひ博報堂で、知的刺激に溢れた「ストラテジックプラニング」という仕事に取り組んでほしいです。


●ストラテジックプラナーのエントリーページはこちらからご確認ください。

●ストラテジックプラナーの「現場社員への一問一答」は、こちらからご確認ください。

●本ポジションの関連記事もぜひご覧ください。

-関連記事リンク: BXラウンドテーブル【第5回 ビジネスプロセス・前編】
              BXラウンドテーブル【第5回 ビジネスプロセス・後編】

※撮影場所UNIVERSITY of CREATIVITY