2021.10.12

データを武器に未知の領域へ挑戦し続ける

片岸 正雄(※写真右)
ソリューション開発プロデューサー
博報堂DYメディアパートナーズ プラットフォーマー戦略局

佐々木 将人(※写真左)
ソリューション開発プロデューサー
博報堂DYメディアパートナーズ プラットフォーマー戦略局 


プラットフォーマーが大量に保有するデータやさまざまな機能を活用するマーケティングが活発になっています。しかし、データや機能をクライアントの課題解決に役立てていくためには、それをソリューション化していく作業が欠かせません。その役割を担っているのがソリューション開発プロデューサーです。一般的なエンジニアとはひと味違うこの仕事の面白さと難しさ、求められる人材について、2人のソリューション開発プロデューサーに語ってもらいました。

 

ソリューション開発の2つのスタイル

─博報堂DYグループに入社した経緯と、現在のお仕事の内容をお聞かせください。

片岸

新卒でデジタル専業広告会社に入社し、2011年に博報堂DYグループに来ました。デジタルマーケティング、統合プラニング、デジタルメディアのプロデューサーなどの仕事を経て、現在はプラットフォーマー戦略局でソリューション開発を担当しています。プラットフォーマーの中の主にYahoo!とLINEがもつデータや機能を活用しながら、クライアントのデータマーケティングをトータルに支援させていただいています。

佐々木

僕は、2015年に博報堂DYグループメディアパートナーズに入社し、最初の3年間はダイレクトマーケティングの領域で主に金融系のクライアントの支援を担当しました。その後、データサイエンスの部署で半年ほどデータ分析業務に携わったのちに現部署となり、現在もプラットフォーマー戦略局にてプラットフォーマーのビジネス推進を担当しております。最近、プラットフォーマーがもつ大量のユーザーIDに紐づいた情報を広告主企業が活用できる「データクリーンルーム」という機能が注目を集めています。そのような新しい機能を使ったソリューション開発を手掛けています。

─ソリューション開発プロデューサーの役割とはどのようなものですか。

片岸

ひと言で言うと、プラットフォーマーがもつデータや機能を活用してソリューションを開発する仕事です。開発には大きく2つの方向性があります。僕は主に、クライアント課題から出発し、それをプラットフォーマーのサービスと組み合わせてソリューションをつくっています。クライアント案件にカスタマイズしたソリューションと言えますね。

佐々木

僕は逆に、プラットフォーマーの機能から出発してソリューションをつくる場合がほとんどです。例えば、プラットフォーマーのデータクリーンルームを使ってどんなデータ活用ができるかを考え、反応がよかったものをソリューション化していく、といった流れです。ソリューションができたら、クライアントに実際に使ってもらいながらブラッシュアップしていきます。スタートアップのソフトウェア開発のスタイルに近いと言えるかもしれません。

片岸

ソリューションの数で見ると、自発的に開発していくケースの方が断然多いですね。

佐々木

何かできそうだから、まずはやってみよう。そんなスタイルですよね。テクノロジーは日々進化しているので、それをわかりやすい形にして、社内のメンバーやクライアントに提示していくことが大事だと思っています。そこからさらに、クライアントの課題に合わせて機能をつくりこんでいくケースもあります。

─お二人は、現在博報堂DYメディアパートナーズに所属しています。現在の仕事で、それはどんな強みとして発揮されていますか。

片岸

日本では、広告会社がクライアントとメディア両方のエージェンシーであるケースがほとんどで、メディアエージェンシーというポジションの会社は、博報堂DYメディアパートナーズがほぼ国内唯一です。メディアやプラットフォーマーとの向かい合いを本業としているからこそ、より深い関係を構築できるし、新しい動きにもいち早く対応できる。その点がほかの広告会社にない強みだと思います。

 

必要なのはスピードとタイミングを捉える力

─具体的な仕事の進め方についてお聞かせください。

片岸

営業、マーケティング、戦略プランナー、クリエイティブといったメンバーと一緒にチームを組んで、クライアントの戦略立案から実行までを支援していくのが一般的なケースです。一つの案件に対し、一人ないし二人のソリューション開発プロデューサーがつきます。クライアントとのミーティングに同行して、プラットフォーマーの機能を使って何ができるかについて一緒に話し合いをすることもよくあります。

 

─この仕事のやりがいや面白さはどのようなところにありますか。

佐々木

とりあえずつくってみたソリューションが、社内のメンバーやクライアントに喜んでもらえたときには、すごくやりがいを感じますね。

片岸

「こんなことができるんですけど、どうですか?」と提案して、「いいね」と言ってもらえるとつくった甲斐がありますよね。

佐々木

一般に、エンジニアは開発要件とスケジュールに応じてソリューションをつくることがほとんどですが、僕の仕事は要件定義がなく、締め切りも自分で設定することがほとんどです。誰からも指示されずに動けるのが、この仕事の一番の面白さかもしれません。もちろん、そのぶん自主性が求められます。

─この仕事の難しさについても教えてください。

片岸

スピードが求められるところだと思います。テクノロジーもプラットフォームのサービスもどんどん変化しているので、できるだけ早くソリューション化しなければなりません。企画を練って、時間をかけてつくるのではなく、アウトプットまで早めにもっていって、提案してみて、先行的な実績を残す。そんなマインドが必要です。

佐々木

案件によっては、社内で関わる部署が多く、リリースまでに時間がかかる場合もあります。そういうときは、それを見越して、さらに早めに動かなければなりません。そのためには、部署内にプログラムを書けるスキルのある人がたくさんいたほうがいいわけです。プラットフォーマーやクライアントに向き合いながら、プログラムも書ける。そんな人が増えると、スピードをさらに上げることができると思います。

片岸

スピードを上げるには、タイミングを捉える力も必要です。プラットフォーマーと日常的に関係を深めながら、データを提供してもらえるタイミングで適切な交渉をして、それを価値に変えていくのが、この仕事の難しさであり面白さです。

 

チャレンジしてみたいというマインドが大切

─ソリューション開発プロデューサーには、どのような人材が向いているのでしょうか。

佐々木

未知のことにトライできる人ですね。プログラミングのスキルがあるかどうかよりも、そこにチャレンジしてみたいというマインドがあるかどうかのほうが大切だと思います。マインドがあれば、スキルは必ず身につけられるからです。プラットフォーマー側の機能は頻繁にアップデートされます。そこにキャッチアップして、わからないことがあっても自分から積極的に理解しようとする。そんな気持ちがあれば、このポジションで成果を上げていくことができるはずです。

─最後に、この仕事に興味をもたれている皆さんに向けてメッセージをいただけますか。

片岸

最近は以前よりもプラットフォーマーがデータを提供してくれるようになっています。状況が柔軟に変化しているとても面白い時期と言っていいと思います。データを活用して、何かを生み出したいと考えている人は、今がチャンスです。チャレンジングな状況を「自分の力を発揮できる機会」と捉えられる前向きな人に、ぜひ僕たちの仲間になってほしいですね。

佐々木

議論が好きで、考えることが好きで、考えたことを形にするのが好き。そんな人たちと一緒に働きたいと思っています。新しいものをともに生み出していきましょう。


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